生協の白石さん

 「生協の白石さん」、前々から話題だったらしいのですが、最近やっと知った次第。本も
出ていて、書店に平積みになってました。

生協の白石さん

生協の白石さん

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 この、なんというか引きの笑いのセンスがたまりませんね。私好み。
一見狙ってないように見せて、そこはかとない”毒”や、”商魂”を見せるあたりが最高で
す。あと、文章が丁寧なのが却って笑いを誘います。
 なんとなくのイメージですが、この白石さん、色々なメディアに取り上げられても、ちっ
とも動じない感じがします。普通、ここまで話題になったら、今までの雰囲気を出さないよ
うにしたりとか、狙いすぎてしまったりとかするものだと思うのですが。多分、地なんでし
ょうね。

 ただ、一つ思うのは、インターネットというメディアがなかったら、一生協職員として、
職場の周囲でのみ話題になって、思い出の種になるぐらいだったと思います。
 そういう意味では、インターネットというメディアは、小さな身近なことであっても、大
ブームに育て上げるだけの力があるんだなぁ、と改めて実感。電車男もしかり。
 ただ、電車男と違うのは、電車男は都市伝説の類で、匿名性がある程度保たれているのに
対し、生協の白石さんは別物。大学と言うところは、ある程度誰でも出入り可能な場所だ
し、見ようと思えば誰だって見られる。取材だって、所在がわかっているから簡単。匿名性
を引っ剥がされるようなことがインターネットで起こった場合、あんまり良い方向に行くと
は思えません。
 マスメディア論を振りかざすつもりはないですが、あまり話題になりすぎると、良い結果
は生まないような気がします。身近な例でいうと、テレビで取り上げられたラーメン屋の味
が落ちるとか。雑誌の素人モデルでもてはやされたばかりに、ストーカに付け回されるよう
になったとか。

 願わくば、”生協の白石さん”が、白石さんのままでいられますように。