青空のルーレット (光文社文庫)

青空のルーレット (光文社文庫)

 収録されている2作のうち、表題作を読みましたが、なかなか味があっていい。
 前半は、窓ガラス拭きのバイトをしながら、夢を追っている人たちのことが淡々と描かれ、
後半はそんな人々が、困っている仲間のために立ち上がる怒涛の浪花節。しかも、浪花節
っぽくない爽やかさで描ききります。
 でも、あえて私はこれを浪花節と呼びたいなぁ、とそんな気分になりました。

 それにしても、痒い。背中がむずがゆくなるような浪花節ではなかったのが救いかもしれ
ませんね。
 そんな一日。